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ニセコクラシック140km当日編 - その4 - 偽りの最後の登り→ゴール!について

さてレースも大詰めです。

 

偽りの平地区間を抜けて大きな右コーナーを回るといきなり斜度が上がります。
遂にラストの登り区間が現れます!
残す登りは後一区間!うそ!ゴール前も登りなので基本出し切ってはイケマセン…

集団後方から裏切りアタックが散発する。
周りの方達と話し合って我々はペースを上げないことを決断。
いろいろ言いたいことはありますがそれもレースです。
*ちなみにこの後、全部回収できました。


前を一切引かなかった方々は元気良く登り出しました。
コースを熟知した例の方が千切れそうです。
一瞬切るか考えたがこの後の下りを考えれば
彼が居た方が良いと思いペースは一気に挙げないことにしました。
あらん限りの応援の言葉を掛けて頑張ってもらいます。

事前情報通り、最後の峠は斜度が少々きついです。
最初の果てしない登りに比べれば短いです。
でも100kmオーバーをレースペースで走った脚には7%8%が効きます。
いわゆる消耗しないダンシングで乗り切ります。
もう一人の登りが得意な方はまだ脚に余裕があるとこの時は話していました。
私は余裕はほぼありませんでした。
でもそれを自白するのは先の話です。

峠の中盤で遂にコースを熟知した彼が切れます。
下りで追い付いてください!と言うと

「きっと無理だががんばります」

とのこと。今回の下りは自分で下るしか無い…。

山さんの方が私より下りが得意なことを思い出したので
引いてくれるか聞くと登りのペースメークをした代わりに
山さんが引きますよとのこと。ここでも仲間に助けられました。

そうこうする内にKOMが見えて来ます。
でもここはKOMでは無くまだ登ると言われていたので飛ばさないで
ペースを乱さず登ります。
登りが早い彼と同時にKOMを超えて握手!

そこから全く下らずに登ります。本当に詐欺です。
下らねぇとオヤジギャグを言い合いながらとにかく登ります。
ペースは一定。大体3.5倍で登ります。

本当にやっと…やっと下りです。
ただ一気に下ることは無く下ったらまた登ります。
何でしょう本当に休める区間が無いです。
沖縄とはここが違います。
市街地もなく本当に自然の傾斜にただアスファルトを乗せて固めただけの地形。
一瞬の平地が有っても風が吹き脚を削られます。
本当に地脚が必要なレースだと痛感させられました。


最後の補給ポイントでスタッフの方々から

「これが最後の登りですよ!」

と言われます。
いやいや、ゴール前も登りだし最後5kmはずっとアップダウンなのを知っていますよ!

ここでもう登りが得意な彼が

「ここを抜ければゴールのようです!がんばりましょう!」

と言って飛ばそうとします。
私はすぐさま泊まっているホテルがこの道の先にあってコース状況を知っていることを伝えます。
ずっとアップダウンなんですよ…と。ここで脚を使うのは得策ではありません。

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*これが最後の登り…だと思っておりましたが、実際は迂回路を通ります。


偽りの最後の登りをクリアすると遂に自分の知っている最後の道に出ました。
残っているのは当然登りが得意な彼しか居ません。

途中、70kmの脱落組も居たのです我々の脚で追い付けるのは…な完走を目指すメンツのようなので特に協調することも無く追い抜きます。

 

最後の彼がここで告白!!

彼「脚終わりました…」

私「いえ。私もとっくに終わっています。大丈夫ですよ」

彼「もうだめなので後ろにつかせてくれませんか?」

私「(ここまで来たら仕方ないか、ずいぶん助けてもらったよな)」
私「どうぞ!ツキイチで着いてきてください!」
彼「ありがとうございます!ありがとうございます!」

と何度言われたことでしょうか。そのままゴール前まで行きます。
最後のヒラフ坂を少し回り道して登らされます。
山さんに最後ヒルクライムスプリントで勝負しましょう!

と言うと本気で脚が終わっているので無理だと言われます。
気を使わなくて良いですよ。最後抜いても文句言いませんから!と言うと
じゃあがんばりますとのこと。

ヒラフ坂の最後200mで一気に加速します。

ここは出し切ります!辛いし、周りを抜いても70kmカテゴリーの人ばかりで

意味はありませんが、勝てる時に勝っておきます!

最後のスプリント!

最後の彼は私の後ろにピッタリ付いてきます。
最後の曲がり角を曲がった辺りで再度アタックして私の先着です!
差は10秒と着いていない筈です。

 

このあとはゴール後のお話です。

あと少しお付き合いください。