ごく普通のサラリーマンのサイクルロードレース

ごく普通のサラリーマンがサイクルロードレース 世界選手権に出場を目指すブログ

Mt.富士ヒルクライムのブロンズを取得する為に何をやるか?

知り合いの方々から最近、アドバイスを求められます。

大変ありがたいことです。

 

 

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私自身はまだブロンズを脱して居ない身ですがそれでも超えやすい目標として、身近な存在して、四平さんは一体何をやってタイムを縮めたの?と言う疑問に答えると同時に今の私だったら何をやるか?何から手を付けるか?を纏めてみたいと思います。

 

時間、お金、労力。どれも有限です。

富士ヒルのタイムを縮める為に何をするか?何を買うか?それは何故なのか?を超個人の視点で考えました。

 

もし、あなたが社会人で時間も限られているけど挑戦したいと思って居たら参考になるかも知れません。年齢や環境を言い訳にしなくても良いかも知れません。

事実、ワタクシ四平は41歳で79分で富士ヒルを完走しました。このブログの通りごく普通のサラリーマンです。

そんな些細な結果の持ち主の細やかなアドバイスがあなたの参考になれば幸いです。

結果、富士ヒルに挑戦するきっかけやタイム短縮に繋がればこれより嬉しいことはありません。

既に知っている事ばかりかも知れません。そう思われた方はそっとこのページを閉じて頂ければ幸いです。 

目指す数値的目標<区間/距離/斜度/タイム>

Mt.富士ヒルクライムのブロンズ・リングとは富士スバルラインを使ったコース24kmを
90分以内でゴールすることです。
これは計測ポイントから計測ポイントまでの話なのでSTRAVAの富士ヒルクライム区間より少し長いことになります。
なのでSTARAVA区間で考えた場合、少なくとも87,8分付近を狙うことが目標となります。
ただデータ的にはSTARAVAの情報がより正確であり簡単に指標化出来るのでそれを使ってお話をしたいと思います。
では実際のコースプロフィールはどうなっているのか?調べるとこうあります。


- 富士ヒルクライム by STARAVA -

距離:23.4km
標高:1,200m
斜度:5.1%


以外に斜度は低いです。一度登られた方は分かると思いますが感覚的に言うと最初以外はほぼ緩斜面。最後にちょっと登るくらいです。なので緩斜面で以下にスピードを落とさずに走り切れるか?が鍵になります。

 

実際どうすれば良いのか?

実際、どう走るか?何を指標に走るか?ですがいろいろと作戦はあると思います。
一番、使われている古臭い作戦は「前半流して中盤以降上げてゆく」です。
これは前半のやや急斜面の区間でウォーミングアップを済ませ中盤以降の緩斜面でスピードを出してタイムを稼ぐ作戦です
実際は私もこの作戦で今回は挑みましたし、結果はしっかり出ました。ハマれば分単位で結果を変えられます。


次に指標です。
何を当てにして走るのか?これは機材とトレーニングに影響します。
私は3秒間平均のパワー(w)を見ながら走りました。
ヒルクライムでは奇跡が起きる可能性が大変低いです。ほとんど起きません。
タイムを縮められるのは自分のパワーが最有力候補です。その次にレースで使える技、ドラフティングです。


ここではトレーニングにも繋がりますが90分で出し切れるパワーを上げてゆく必要について考えます。


更にもう一つ大切な要素が体重&機材重量です。
パワーウェイトレシオと呼ばれますが運ぶものの母数(重量)が少なければ、必要な力(w)が小さくて済むと言うことです。
なのでパワーを上げながら不要な重量を削ぎ落として行きたいと考えます。
ただし、過度な食事制限等はトレーニングに影響を及ぼす可能性がありますので注意が必要です。


毎日のトレーニングの結果=絞れた


これが目指す姿です。食べるものは痩せるものでは無く、パワーを付けるために必要な栄養素を取りましょう。健康で無ければ戦っても勝てません。


結論が最後になりましたが、ここで必要な数字は単純です。

 
ゴールタイム:90min
必要なPWR:3.1w/kg
*このパワーウェイトレシオの意味は90分間体重の3.1倍のパワーで漕ぎ続ける必要があると言うことです。

 

下記は最初にブロンズを取得した際のデータです。

1時間23分19秒でゴールしておりますが3.6倍のPWRを記録しております。

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そしてこれが先日の記録。1時間19分です。

3.8倍のPWRを記録しております。一説によると4.1倍をクリアすればシルバーを取得出来るそうです。

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ちなみに年齢は言い訳になりません。人間のLT(乳酸閾値)辺りのパワーは60歳近くまでトレーニングで鍛えることができるそうです。
*上記の話はウルトラマラソンの有名な書籍「Born to Run」でも同じようなことが語られております。我々普通の社会人はやればやっただけ伸びるはずです。やらねば伸びないことだけは確実です。

 

機材購入編

機材的にはホイールやフレーム等の大物を買いたくなりますが、私のおすすめはパワーメーターとスマートトレーナーです。もしお待ちで無い場合はこの2つの購入を強くオススメします。

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まずパワーメーターをおすすめする理由はトレーニングにパワーの指標を取り入れた方が短時間でより確実なトレーニングが出来る為です。
そして、スマートトレーナーですがこれさえあれば安全かつ確実に雨の日でも言い訳なしにトレーニングが実施できます。

 

 


はっきり言ってローラーのトレーニングは詰まらないです。
ただ、その詰まらない練習は確実に自分のタイムを縮めてくれます。そしてその単純なトレーニングをスマートトレーナーならほんの少しだけ楽しいものにしてくれる可能性があります。


まずパワーメーターの予算ですがピンきりです。パイオニアペダリングモニターはオススメではありますが、とりあえずパワーだけ見れれば問題ありません。なので4iiii(ふぉーあい)の105クランク、もしくはパイオニアのパワーセンサー(ペダモニ機能無し)でも良いと思います。


またスマートトレーナーですが、練習に快適性を求めるか否か?で価格が変わります。ローラーは日々履くホイールと一緒で価格に快適性が比例すると言っても過言ではありません。
私はWahooのKickerを使っておりますが以前のホイールドライブ式にはもう戻れません。無理です。このローラー以外は今の所漕ぐ気が起きません。それ程までに快適です
毎日使うものですので快適なものをオススメします。
*快適性以外に静音性や低振動等の要素もありますが高いものは総じて優れていると考えられます。

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ちなみにWahoo Kickerははっきり言って高いです。この一つ下のWahoo Kicker Coreでも良いと思います。
スマートローラーを押す理由は設定すれば勝手にその出力で漕がせてくれる通称 自動地獄モード「ERGモード」なるものが有るからです。
これさえあればTV見ながらローラーでガンガン強くなれます。辛いのは変わりませんが。

レーニング編<休日編>

季節にも寄りますが出来るだけ坂を登る練習をしましょう。
理由は斜面を登る時にしか斜面を登るフォームを習得出来ないからです。
もし、WahooのKicker Climbと言う機材を買えるなら話は別ですが登ることでしか覚えられないことが多くあります。特に実走はローラーでは身に付かないテクニックがよりたくさん学べます。
また坂を登ると脚を止めずに漕ぎ続けることが出来ます。これは平地では中々出来ない練習です。ただ、休日くらい好きなところを走りたいと言うこともありますので出来る限りで良いと思います。

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出来れば…休日は2日ともロードバイクに乗りたいところですが事情もあるでしょうから最低一日だけでも乗る時間を確保する事をお勧めします。

レーニング編<平日編>

まずローラーを使える環境であることが前提です。

出来る限り平日でも練習したいのですがまずは回復が前提です。意識的に回復させながら練習を行う必要があります。


練習内容はいつも90分をレースのペースで漕ぎ続けることは難しいですね。私もそんな練習嫌です。なのでそれを1週間で分けて練習したりします。
平日の夜3日間はローラーを漕ぐことにして、30分ずつやれれば理想的です。
もちろんアップとダウンは大切なので前後に10分、5分のアップとダウンをします。
ただしこれでは正確な指標がありません。

そして、もっと短時間で効率的なトレーニングが必要だと考えました。それには準備が必要です。

 

レーニング編<目標値の設定>

ではどんな強度でやったら良いのか?ひたすら全力でローラーを回す練習ではきっとトレーニングがキツくて続けるのは不可能です。なのでトレーニング強度をどれくらい自分に掛けたら良いのか?を設定します。まず初めに富士ヒルの数値的目標は…


上記にあるパワーウェイトレシオ3.1倍を目標とします。
体重は仮に40kgとします。


3.1PWR*40kg=124W


これが目標です。
ただ毎日、目標値で漕ぐことは不可能なので自分の持っているパワーはいくつなのかを知った上でトレーニングする必要があります。

レーニングに於ける指標を導く

FTP(Functional Threshold Power)言う値を早々に知る必要があります。
これは簡単に言うと1時間漕いだ場合に出し続ける平均パワーのことです。
ドラゴンボールで言う戦闘能力です。悟空は8,000、ピッコロは2,800、ナッパは4,000、ベジータは18,000と言うように
高い方が強いのです。


己のFTPを図るのに1時間漕ぎ続けるのは大変です。まずは20分で測ります。これでも大変です。

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実走で20分走った時の記録も参考になりますが出来れば正確に計測したいですね。

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FTPの図り方はいろいろとありますがとりあえず20分全力でローラーを漕ぐのが良いと思います。アップは5分全開をしっかりやることが前提です。
その20分全開の値から95%を掛けた値が今のFTPです。これを用いてトレーニングをします。※本当のやり方は専門サイトで調べましょう!

レーニングの指標設定

FTPが分かったところで2つの選択肢があります。

1.FTPが目標を上回っていた場合
おめでとうございます。今のままトレーニングを怠らなければほぼブロンズは確定です
もっと上を目指しましょう。


2.FTPが目標より低かった場合
事実認識が出来ればやることは一つです。目標値にFTPを近づける努力をするだけです!


2の場合、どうやってトレーニングするか?です。FTPを上げてゆくことが一番の近道だと考えます。

理由は60分の平均パワーが上がれば90分も釣られて上がります。逆に60分が無ければ90分を上げることは出来ません。上記に書いた通り90分走り切るトレーニングを毎日することは難しいです。


なので今のFTPの値に80%や90%を掛けた値でトレーニンをします。専門用語でSST(sweet spot training)と言います。時間にして20分です。それを出来れば毎日、もしくは2日に一回とかが望ましいです。


この練習も超が付くほど単調なので飽きてしまいますね。
ちなみに有料のアプリでもありますが、FTPをアップさせるトレーニングメニューなんかも用意されております。こう言ったものを使うのもありだと思います。
一番お手軽なのはZwiftに用意されているFTP Builderとかですかね。
スマートローラーを持って入ればZwiftを楽しみながら、このメニューを選ぶことでFTPを上げられます。上記にもあるERG機能で。
ちなみにこのFTP Builderは一回のトレーニングでは無くある程度長い期間を持ってパワーを上げることを考えたメニューなので無理なく始められ続けるのも熟すのもかなり楽であると言えます。
私自身、試してみてそう思えるので間違い無くおすすめです。単調に上記のメニューを熟すより気分的に楽です。 

纏め

かなり単純化して書いて見ました。パワートレーニングに偏りがあるかも知れません。
これだけでは足りないことも多くあります。例えばダンシングについては一切触れておりません。これは実走の中で身に着ける技術であると考えます。
そして、ダンシングが使えることで走りの幅も広がるので早期に身につける技術だと思います。私自身「ダンシングは出来る」と思っておりましたがダンシングについて学ぶと奥が深く未だに色々と気付くことが多々あります。

基本的に実走に勝るトレーニングは無いと考えますが我々サラリーマンは時間が限られていることも事実です。

その中でローラーでトレーニングをする事で強度を補う事が出来ると考えます。

そして、何事も結果を出すには日々積み重ねる事が近道であることはどの分野に於いても変えようの無い事実です。

人間にモチベーションなるものが存在します。気持ちが乗らない日や、やる気を無くしてしまう日もあると思います。そんな時は楽しい事でトレーニングを置き換えても良いと思います。

 

一番重要なのは続けることだと考えます。

毎日の積み重ねでしか自分を変えられません。

 

いつも最後までお読み頂きありがとうございます!